【SDGs】劇 スイミー
今年度もベリーベアー東雲では、生活発表会が行われ日頃の子ども達の成長を保護者の皆様に見ていただきました。
今回4歳児クラスは一年間を通して取り組んできたSDGsを劇にして発表しました。子ども達の様子と紙芝居をご覧ください。
【スイミー〜きれいな海を守ろう】
広い海のどこかに、小さな魚の兄弟たちが楽し暮らしていた。
みんな色とりどりなのに一匹だけはカラス貝よりも真っ黒。
ある日、大きな船がすごい速さで、ミサイルみたいにつっこんできた。
「ゴミ箱に捨てるのめんどくさい。誰も見てないし海に捨ててしまおう」
「この網も穴があいたから魚がとれない。もういらない、捨ててしまおう」
人間たちはどんどんどんどん海にゴミを捨てたのだ。
「キャー痛い!何かが降ってくる」
「つぶされるぞ、逃げろー」
真っ赤な魚の兄弟たちは一匹残らず逃げていった。
残ったのはスイミーだけ。
「みんなどこかに行ってしまった。」
「ひどいよ、今のはきっと人間の仕業だ」
「大丈夫かな?みんなを探しに行かなくちゃ」
スイミーは泳いだ、暗い海の底を。
こわかった、さびしかった、とてもかなしかった。
スイミーが泳いでいくと、陽気なカメたちに出会った。
「カメさんたち何しているの?」
「大好物のクラゲがいるから食べようとしてたんだ」
「それはクラゲじゃなくて、ビニール袋だよ」
「食べてもうんちにならないから、お腹が痛くなっちゃうよ」
「そうなの?危なかった、見まちがえていたよ」
「教えてくれてありがとう」
スイミーがまた泳いでいくと、今度はイルカたちに出会いました。
「たすけて、いたいよ」
「どうしたんだい?」
「大好きなワカメだと思って近よったら、絡まっちゃったの」
「息もできなくて苦しいわ」
「それは網だね。穴があいてもう使えないから人間が海に捨てたんだ」
「いま助けてあげるよ」
「ありがとう、助かったよ」
「お礼に僕たちの得意な芸を見せてあげるよ」
「とても上手だね、ありがとう」
またスイミーが泳いでいくと、今度はカニに出会いました。
「楽しそうだね、手に持っているものはなあに?」
「落ちていたゴミを使って、おもちゃを作ったんだ」
「僕たち、製作が大好きなの」
「この大きなハサミで、なんでも上手に切れるんだ」
「すごいね、僕も何か作ってみたいな…」
その時スイミーはさけんだ。
「ゴミで大きな生き物を作るんだ。海で一番大きな怪獣を!」
「そうしたら人間たちはきっと驚くよ」
「そんなことができるかな」
「大丈夫、やってみよう」
「僕たちも手伝うよ」
「できた、完成だ!」
みんなで力を合わせて海中のゴミを拾い集め、大きなゴミ怪獣を作ったのです。
またあの船がやってきた。魚たちの命があぶない。今こそ戦う時だ。
「みんな今だ!」
「海を汚すな」
「ゴミは正しくゴミ箱に」
「きれいな海を守るんだ」
魚たちは戦った。海で一番大きな怪獣のふりをして。
「ごめんなさい、もうしません」
人間たちは大急ぎで逃げていきました。
「やった、大成功!」
小さな魚たちのおかげでゴミは減り、元の綺麗な海が戻ってきました。
けれどこの広い地球のどこかで苦しんでいる生き物たちがたくさんいます。
私たちにできることはなんでしょうか。
みんなが暮らすこの地球がいつまでも綺麗で美しくありますように。
いかがでしたか?
劇中の背景や小道具も子ども達と一緒に作りました。
SDGsで学んできたことが、たくさんつまった素敵な劇でした。今後も引き続きSDGsを通して様々なことを学んで行きたいです。